箱庭的世界 >> 京都単独煩悩紀行 >> 濃いも薄いも綾錦・第3日目-1
【第3日目】11月27日 金閣寺高桐院妙覚寺,妙顕寺
 烏丸御池駅
  ↓(地下鉄東西線)
 二条駅
  ↓
 二条駅前バス停
  ↓(市バス)
 金閣寺前バス停
  ↓(徒歩)
 金閣寺 
  ↓
金閣寺前バス停
 ↓(市バス)
建勲神社前バス停
 ↓(徒歩)
大徳寺高桐院
 ↓(徒歩)
大徳寺前バス停
 ↓(市バス)
天神公園前バス停
 ↓(徒歩)

妙覚寺
 ↓(徒歩)
妙顕寺
 ↓(徒歩)
鞍馬口駅
 ↓(地下鉄烏丸線)
烏丸御池駅
 ↓(地下鉄)
京都駅



最終日は当初予定に入れてなかった金閣寺から始めます。今がちょうど色付き良好・散り紅葉も素晴らしいという情報を得て来てみることにしました。もちろん開門直後を狙って。他には久々の大徳寺高桐院と街なかの穴場スポット、妙覚寺・妙顕寺です。



 ●金閣寺

(金閣寺の歴史は2005年晩春の項にあります)

地下鉄からの乗り継ぎに手間取り、貴重な市バスを乗り過ごしてしまった。本数が少ないので次の便まで待てず結局タクシーを利用するハメに。せっかく市バス一日券があったのに…。

金閣寺到着は開門直後頃になった。雨は上がったもののかなり湿度が高く、薄いもやがかかる参道は湿った土と森の匂いが懐かしい。

参道の紅葉はすでに見頃ピークを過ぎているようだが、薄暗い森をバックにして光るようなオレンジの散り紅葉があちこちに積もっていた。思ったほど拝観者は多くない。みんな敬遠したのかな?

山門に近づくにつれて良い色の紅葉が増えてくる。鐘楼付近の散り紅葉が高級絨毯のように(?)素晴らしい。写真を撮るには構図が難しいがそれでも負けずに撮る。

鏡容池金閣を望む最高のビューポイントは相変わらず混雑していた。しかしそのアングルで頑張って金閣を撮影しても、紅葉は少ししか入らない。ここはこんなものだろうと思い順路を少し進んで振り返ると、池のほとりに広がる紅葉が水面に映って予想外の絶景になっているではないか。「あらまぁ〜」と歓声を上げて喜び合うおばさまがたが微笑ましかった。
そうこうしているうちに朝一番の混雑が引いて人出が一段落したので、金閣近辺はそのすきを縫って撮影させて頂いた。

順路の先、金閣後方の庭(林)のところどころに、今期最高かと思えるほど目の覚めるように真っ赤な散り紅葉が! 木の根元を中心にふんわりと円形に降り積もった様子が幻想的ですらある。遠目でしか見られないところがまた良い。さすが金閣寺、思いがけないところに見どころがあるものだ。

順路後半の安民沢周辺などには鮮やかな紅葉は少ないが、妖怪でも出てきそうなうっそうとした森に明るさを添える淡い色もそれはそれでまた良い。

一回りして拝観は終わり。市バスで次の大徳寺高桐院へ向かう。「大徳寺前」ひとつ手前の「建勲神社前」が最寄りバス停である。のんびり歩いて5分程度でこじんまりとした門前に着いた。


▲早朝の参道
▲山門前から見た参道
▲鐘楼と散り紅葉
▲画像変な色で超ガッカリ
▲無気味な安民沢


 ●高桐院

慶長6年(1601)細川忠興三斎)が叔父の玉甫和尚を開山として建立し、父・藤孝幽斎)の菩提所とした。書院・意北軒千利休の邸宅を移築したもの、茶室・松向軒は忠興自身の作であり、秀吉の北野大茶会で用いられたものと伝わる。忠興は没後、ガラシャ夫人とともに境内に埋葬されたが、その墓石には利休の所有していた有名な欠け灯籠が用いられた。その他、出雲阿国のものと伝わる墓もある。
客殿南側の簡素な庭園は紅葉名所として知られている。

北大路通から細い道に入って三つ目の大徳寺塔頭・玉林院山門付近の紅葉も気になるところだがここは非公開なので通り過ぎる。するとその先に細く短い参道入り口があり、立て札が立っていて「ここが高桐院ですよ」と地味に主張している。

入り口を入って左に曲がればすぐ小さな山門があり、その先は別世界のような石畳の参道。頭上は光をさえぎるカエデのトンネル、足下には淡い色の散り紅葉が積もり始めていた。
むかし来た時は色付き前の青葉だったり散り紅葉も色あせる終了間際だったので、三度目の正直でやっと良い時期に来ることができたようだ。

狭い玄関から民家のような堂内ヘ上がり奥へ進むと、長方形に空間が開けて鮮やかな色が目に飛び込んでくる。庭園には一面に敷き詰めたようにびっしりと散り紅葉が積もっていた。余計なものが無く、大小のカエデがゆったりと植えられ中央に灯籠が配されただけの簡素な庭なので、散り紅葉の美しさがなおのこと際立つ。何故かトイレ前の紅葉が嘘のように真っ赤で目を奪われた。

昔から人気の紅葉名所なので座敷は人で一杯だったが、それなりに隙間にもぐり込んで座ることはできる。お抹茶とお菓子を頂いてのんびりさせて頂いた。木の本数に対して散り紅葉の量がやけに多いのではないかと思えるような見事な絨毯である。釣り灯籠の風情も良い。

庭園西側には茶室・鳳来の露地があり庭へ降りることができる。飛び石や小さな灯籠や茂った笹の上に、誰かが置いたかのような真っ赤なモミジがぽつぽつと落ちていた。灯籠には小さなろうそくが点っていて不思議な温かみが感じられた。
このほか、もと利休邸宅の意北軒や、利休七哲の一人と言われた忠興が好んだという茶室・松向軒などがあるが、どこがどこだったか確かな記憶がない…。

境内奥には細川忠興・ガラシャ夫妻の墓があった。利休が所有していたという灯籠が墓石代わりに建てられている。これは天下一と言われた灯籠で、秀吉の所望を断るため利休によって故意に裏面を割られ、利休切腹後に忠興に贈られたもので、「欠け灯籠」と呼ばれている。
完全を嫌った忠興はさらに数カ所を欠き、遺言で自らの墓石としたそうである。(庭園にある灯籠はこれの対のもので、同じように裏が欠けているらしい。)利休と忠興はいったいどれほどこの灯籠を愛していたのだろうか…。それにしても秀吉は嫌われたものである。
墓石とされた灯籠は今も裏側に回って「欠け」を見ることができるそうだが、チェックするのをすっかり忘れていた。

せっかくの大徳寺なので、山内を通って大徳寺前バス停から帰ることにした。紅葉は少ないが、実は塔頭のいくつかには意外とおもむきある紅葉が見られるところもある。ただし(紅葉あるなしにかかわらず)通常は非公開とか撮影禁止のところが多いのでちょっと残念。

鉄鉢料理の泉仙や大徳寺御用達精進料理の大徳寺一休などが並ぶ通りの昆布屋さんで昆布を買い、ついでにやっぱり大徳寺納豆も買ってしまった。塩辛さがキツイので、甘すぎる和菓子のあとの口直しに使うとか、食べ方に工夫が必要な納豆である。塩分とりすぎに要注意。
次は市バスで天神公園前バス停まで移動し、穴場の妙覚寺へ。

〈つづく〉


▲参道は黄葉が多い
▲みんな仲良く庭園鑑賞
▲吊り灯籠と紅葉
▲加藤清正寄贈の「袈裟型おり蹲踞」
(けさがたおりつくばい)
▲よく見るとロウソクが灯ってる

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