箱庭的世界 >> 京都単独煩悩紀行 >> 遅咲き百花繚乱・第2日目-2

 ●仁和寺

(仁和寺の歴史は2003年春の項にあります)

以前拝観した御殿はパスして今回は桜を堪能することにした。仁和寺HP情報によると御室桜は前々日頃にやっと開花したばかりのようだったが、もちろん咲き始めでもそれなりに充分楽しめるはずである。

東門から入って歩き出すと、入山受付近くにやたら目立つ「おむろ桜三分咲き」の看板が現れた。看板後方の木は見たところ満開直前なので「へ?これで三分??」と思ってしまいがちだが・・・

看板を過ぎて中門をくぐれば左手が御室桜の林。意外にかなり満開近くまで進んでくれている木もあり見応え充分で感動〜。一方まだ蕾のままの木もあって進行がバラついている。平均するとやはり3分〜5分程度だろうか。やはり看板は正しかった!

桜園東奥へ進むと、そびえ立つ重厚な五重塔をバックに低く広がる御室桜の海、という絶好の光景を見ることが出来る。今回は一番いいアングルの付近はまだ開花が進まず若干ハゲちょろだったのがやや残念。それでも他に類のない別世界のような華やかさに少し触れることができた。

ここの桜の樹高が低いのは確か土壌の質(固さ?)の影響だと聞いた覚えがある。御室桜というのは品種ではなく、枝に掛かる札を見ると「有明一重」「有明八重」が多い。有明の中の「御室有明」が低木の品種なのか、それともたまたまここに生えた有明がミニサイズになっているだけなのか・・・ややこしくてよくわからない(涙)。

また、御室桜は例年見頃が4月下旬という開花の遅さでも有名である。が、例えば平野神社の珍種として知られる平野妹背や突葉根・手弱女など、この時期(遅咲き一番手見頃の時期)にまだ開花していない桜は他にも多いことに気付いた。御室桜だけが遅いと思われがちなのがやや不公平な気もするが、数の勝利ということかも? 

とはいえ、地球温暖化に伴い(?)花の開花時期は年々早まっていく傾向にあるようだ。京都の桜も多聞に漏れず見頃時期の予測がとても難しい。一般に「見頃は4月下旬」と言われているが今年(2004年)の御室桜満開日は4月12〜14日。下旬どころの騒ぎではないのだが、いまだにガイドブックでは古い情報しか載せていないものが多いのでちょっと納得がいかなかったりする。
それにしても、桜園周囲にしっかりと準備された宴席が俗っぽさ満点で、由緒正しい御室御所の風情との落差に微笑みを禁じ得ない(^^;)

桜園より奥にもまだ見どころはあった。参道突き当たりには御所から紫宸殿を移して造営された金堂が立つ。現存する紫宸殿の遺構としては日本最古とのこと。そしてその左、鐘楼付近の満開の枝垂れ桜が(「有明ばかりじゃなく枝垂れも忘れないでね」とでも言いたげに)輝くばかりの華やかさで、大勢の人が群がっていた。

さらに左手奥には弘法大師を祀った御影堂があり、これも御所の清涼殿を移したものらしい(その割にはちっちゃい)。門前の満開の桜は幹が老化でもしているかのように白い。不思議な木だが、品種は何なのだろう?
御影堂からはお勤め中の僧侶のかたがたが次から次へ続々と現れてびっくり。総勢数十人はいらっしゃったようだ。観光客がジロジロ覗き込む中でのお勤めはさぞや大変なことでございましょう。それとも慣れてらっしゃるのかな?

二王門へ戻る途中、普段は非公開の観音堂が運良く特別にご開帳される時刻に通りかかったのでお参りさせて頂くことが出来た。仁和寺を堪能しすぎて予定時刻を少しオーバーしたので、急いでバスに乗り昼食場所へと移動する。


▲ソメイヨシノ&ミツバツツジと五重塔
▲まだ蕾も多い不揃いの御室桜
▲満開の枝垂れ桜と鐘楼
▲二王門横にも満開の桜(御車返し?)


仁和寺からバスに乗り北野天満宮前で下車、早めの昼食をとっておいたほうがいい時刻になってきた。去年は満員御礼だった「とようけ茶屋」を覗いてみたけれどやはり長蛇の列ができている。開店と同時に行かねば1〜2時間待ちはあたりまえ〜(byアルシンド)の世界らしい。とてもじゃないが遠慮させてもらい、去年と同じく「TO-FU CAFE FUJINO」に入り「おひるや膳」を頂いた。えーとこれは確か近くの姉妹店(?)「おひるや豆魂」のメニューをカフェ風にアレンジしたものだったような。あんかけのお豆腐が美味でございました。

腹がふくれた後は、「とようけ茶屋」のやや東にある宥清寺へちょっと偵察程度に寄ってみた。



 ●宥清寺

日蓮聖人の直弟子・越後阿闍梨日弁上人による開山で、京都における日蓮門下最古の寺。応仁の乱の際に丹波亀山へ移り、以後転々としたのち元禄年間に現在地で宥清寺と称した。明治期に日扇上人の入寺により佛立講の根本道場と定められ、のちに法華宗から独立して昭和22年には本門佛立宗唯一の本山となる。
本堂には弘安2年、日蓮自らが開眼したと伝わる日法上人作の日蓮上人像が安置されている。

観光寺院ではなくごく普通のお寺さん。枝垂れ桜目当てに寄り道して、何の予備知識も無いまま写真だけこっそり撮らせて頂いたが、あたりにはやや不思議な雰囲気も漂っている。帰宅後に調べてみたら日蓮上人自らが開眼した上人像が安置されているというではないの! さすが京都のお寺は小さくとも奥が深い・・・。
独特の灯籠と枝垂れ桜が美しいお寺でありました。


このあとは昨年春と同じく北野天満宮を通り抜けて平野神社へ向かった。天満宮内は散り初めのソメイヨシノが社殿東側に数本あるのみで、もう梅の姿は無くやや淋しい感じ。



 ●平野神社

(平野神社の歴史は2003年春の項にあります)

鳥居が見えてくるあたりまで来ると何やら凄い人だかりが!なんだこれ? そういえばこの日(4月10日)は桜花祭で、騎馬や織姫達の神幸列が繰り出されるということだった。その行列の先頭が今まさに出発せんとしている正面にちょうど出くわしてしまったのだ。

馬上の侍のパフォーマンスと人混みに圧倒されているうちに、あっという間に桜花祭の神幸列は通り過ぎて行った。すると見終えた人々は一斉にゾロゾロと神社内へ。げ、この混雑では写真はろくに撮れそうもない…(T-T)
去年は魁桜とソメイヨシノを見たので、今年は紅枝垂れとその他遅咲き系が楽しみ! 数多くの珍種のうち何が開花しているかな?と言っても枝に付いている品種札に頼らねばわからないのだけれど。

すっかり葉桜になった魁桜の横、神門をくぐるとまず右側の大きな紅枝垂れ桜が満開になっていた。しかし凄い人混みで身動きとれず良く見えない。拝殿ではそれっぽい衣装をまとったかたの琴演奏が披露されていたが、それも人の間からやっと垣間見える程度だ。
とはいえ本殿前で満開になっている数種類の桜は充分堪能できた。低めの位置で花をつける大内山(だったかな?)や虎の尾の可愛らしさに惹かれて、寄りすぎじゃないかと思うほど真剣にカメラを向ける人もいる。ソメイヨシノとはまた違った魅力にあふれていて、ついつい花の下で長居してしまった。特に虎の尾の花付きが気に入りました。

本殿から少し離れたところにある遅咲き各種はやはりまだ見頃前だった。そろそろ満開になっても良いはずの平野妹背は進行が遅れ気味?のようだったし、機会があったらまた来てみよう。その頃なら客足もぐんと激減しているはず。

かなり気温が上がり半袖でも汗ばむくらいになってきた。次はちょっと暑苦しい西大路通の衣笠校前バス停からバスに乗り千本北大路で下車、少し歩いて上品蓮台寺へ向かう。直接歩いて行けない距離ではないが一日乗車券があるので有効利用してみた。


▲鳥居横の枝垂れ桜
▲拝殿と紅枝垂れ桜
▲本殿近くの「白雲」

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